| ■ ドアは押すか引くか | Date: 2005-01-11 (Tue) |
「いつだったか海外旅行に行った時に教会に立ち寄ったのだが、あの教会のドアというはちゃんと考えてある。外からは押して入るように、ドアノブというか引き手がついてないのだね。こう、大きな金属の板が外側には貼ってある。それで内側は引いてあけるように引き手がついておる。これならば、内側と外側で引っ張りあうことはないからね」
ある時、豊田紡織の相談役室を訪問した時の話題のひとつである。ドアの両方にノブがついているのはけしからんと仰るのだ。両方が引っ張ったら時間のムダだろう、と。片方は押す、もう片方は引くようにしてあれば、誰も迷わなくて済む、と。確かに実際にそんな経験は誰にでもある。でも大野先生の大野先生たるところは、物事の大小を問わずに、ムダなものは何でもあってもムダなのだと言う毅然とした姿勢であった。
で、実は豊田紡織の事務所の入口のドアも最初はそうなっていたそうだ。「うちのカイシャの者にけしからんと文句を言ったら、すぐに改善しとったがね」と笑って仰るので、帰り間際にドアを確認したら、確かに外側のドアノブは外してあった。ただし、本当にノブを外しただけの状態だった。しっかりと痕が残っていたのがなんとも質実剛健な感じがして、暖かい気分になった記憶がある。
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